日本周麻酔期看護医学会 代表理事

長坂 安子

第5回日本周麻酔期看護医学会へようこそ

年頭に発生しました能登半島地震にてお亡くなりになられました方と被災者のみなさまには心からのお悔やみを申し上げます。また、医療支援ならびに被災地の復興にご尽力されておられます方々への深い敬意を表します。

この度、2024年(令和6年)3月23日、第5回日本周麻酔期看護医学会学術集会を聖路加国際大学 大村進・美枝子記念 聖路加臨床学術センターにて開催の運びとなりましたので、謹んでご挨拶させていただきます。

本学会は、2018年に社団法人日本周麻酔期看護医学会として発足し、以降毎年周麻酔期看護師(Peri-Anesthesia Nurse, PAN)並びにその教育・実践に関わる医師、看護師、関連職種からなる学術集会を開催してまいりました。皆々様のご支援のもと、本会も第5回目の集会を迎えることができましたこと深く御礼申し上げます。

2018年の創設以来、本学会は日本の周麻酔期看護においてたゆまず麻酔科医と協働し、患者の安全と安楽に貢献する看護師としての更なる発展を目指してまいりました。

2020年に日本周麻酔期看護医学会の教育プログラムを均一化するための共通シラバスの策定をおこなったことを契機に、翌年には本学会が厚生労働省より特定行為研修指定研修機関の指定をうけ、既卒周麻酔看護師もシラバス読み替えにより大部分の講習が免除され、特定行為研修修了認定が取得できるようになりました。

大会も年ごとに拡充してまいりました。記念すべき5回目の今回は、本邦の周麻酔期看護医学がさらに発展し、未来の麻酔看護へと繋げていく思いを込め「未来に紡ぐ、麻酔看護」と大会テーマを定めました。日本初の周麻酔期看護師・吉田奏が副大会長として参画し、ともに麻酔診療における医学と看護学双方の更なる高まりを目指し、プログラムを策定いたしました。この5年間の日本周麻酔期看護医学会のあゆみを振り返り、日本の周麻酔期看護の未来に向けての展望を発信する機会となることを願っております。

大会の内容は盛りだくさんです。日本における周麻酔期看護学の萌芽とその背景、看護師としての高度実践看護への取り組み、多職種が周麻酔期に協働するということ等、重要なテーマを掲げ、大会の核としてのシンポジウムでは厚生労働省、日本麻酔科学会、日本看護協会、日本手術看護学会、周麻酔期看護師と協働する麻酔科医師の先生がたなど、周術期診療の中核を担う皆様方からの貴重な御登壇を頂くことになりました。教育講演には医療安全や看護管理をテーマにした内容を盛り込み、麻酔診療領域で行われる特定行為の安全性を確保するためのハンズオンセミナーなど、豊富な内容を企画しております。

大会の実現にご尽力くださります関係者のみなさまと、多くの企業様のご支援に心から感謝申し上げます。学会内容を一層充実し、最新の医療情報を会員のみなさまに配信することができますよう、皆様どうかこぞってご参加いただけますようにお願い申し上げます。

2024年1月

 日本周麻酔期看護医学会 代表理事

 長坂 安子